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2017.12.18

サービス付き高齢者向け住宅を対象にした救急搬送時の多職種連携に係る課題について調査しています。

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総務省消防庁の報告では、平成28年度救急出動件数は605万4815件、搬送人員数は547万8370人でした。

そのうち高齢者は310万4368人で全体の56.7%を占めます。高齢化は27.3%(平成28年度)を超え、今後ますます救急車のニーズは増加すると予想されています。

 

さて、消防の方と話をしていると、近年高齢者施設から搬送要請が多く搬送困難事案が散見されるそうです。医療機関選定に苦慮した事案が多く現場滞在時間の延伸につながっています。

 

そこで、大阪市住吉区の木造住宅等多い住宅街にある3階建のサービス付き高齢者向け住宅(31戸、片廊下式、1階食堂有)を対象に過去2年間の緊急対応について緊急対応報告書、ケアプラン閲覧等から実態を把握することにしました。

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ケアマネ―ジャーに救急隊の現場滞在時間の延伸に影響する要因をヒアリングをした際、

・家族の近居・遠居によって救急車の同乗の有無が決まり人手不足の中、管理者が代替で同乗しなければならないこと。

・外部ケアマネージャーとの情報交換が日常から難しいこと。消防・医療機関への情報提供ができないこと。

・往診医にかかっていない比較的元気な方の情報を把握することが難しいこと。入居時以降の更新方法を確立すること。

・住宅事業者に勤務する職員も若手、経験が浅く緊急時の対応が難しいこと。職員の研修を行いスキルアップしたいとのこと。

などが挙げられました。当時の状況などを改めて伺い、課題と解決策への方途をさぐりたいと思います。

 

堺市消防局ではサービス付き高齢者向け住宅と救急隊の連携を促すために「情報連絡シート」を配布し、円滑な搬送に向けた取り組みを平成26年から始めています。情報連絡シートには本人の状況、家族・キーパーソンの連絡先、医療・介護連携機関の連絡先、病歴等が記載され、さらにサービス付き高齢者向け住宅職員が同乗できないことを記載し、本人・家族、施設担当者の署名欄があります。

神戸市消防局は高齢者施設における救急要請ガイドラインを策定し、高齢者施設に対して救急車の適正利用を働き掛けています。平成26年からは同ガイドラインを一部改正したことを契機に、救急隊員が非番日・日勤日等を活用して巡回訪問し、同ガイドラインへの協力を求める働きかけを行っています。

 

 

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