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2015.04.24

ゆいま~る高島平にうかがいました。

株式会社コミュニティネットが事業者であるゆいま~る高島平にうかがいました。

団地の既存住戸を活用した、分散型のサービス付き高齢者向け住宅です。従来のサ高住は棟建てでそのすべてがサ高住であり、1階には住宅のスタッフがいるというものです。これとは違い、団地にもともとお住まいの方の住戸がある中で、有効活用できる空き住戸をサ高住として活用されているため、サ高住住戸は同じ階に固まってあるというものではなく「分散されている」ため、「分散型」と呼ばれています。

「こうあればいいな」と思っていた高齢者向け住宅の形が実現されています。

団地は、1950年代に住宅難解消のために整備されて行きました。そのため、昨今「空き室が目立つ」「高齢化」「老朽化している」などの課題があります。しかし、とても豊かな住環境でもあります。「豊かな敷地」「植栽計画」「東西の住棟計画や住棟間の距離などによる住戸内にはいる陽」「風通し」など。最近では団地愛好家のコミュニティもあり、「団地日和」なるDVDなどもあります。私もひそかに団地ラバー^^。

そんな団地を有効活用されるURの「ルネッサンス計画」。この計画とのコラボで誕生したのがゆいま~る高島平です。

外観_resized

現在は30戸がサ高住として計画されていて、有効活用できる住戸がでれば50戸まで増やす計画とのこと。訪問時は開設後3カ月でしたが、28戸が入居済みでした。スタッフは基本的に日中1名体制で、夜間の緊急通報にはセコムを利用されています。また、スタッフのオフィスは別棟の1階の商店街にあり、サ高住がある棟から離れています。これも「分散型」ですね。

スタッフは「相談」「状況把握」というサ高住の基本サービスを基本とされており、いわゆるちょっとしたお手伝いの「有料サービス」も外部組織につなぐというシステムです。しかし、しっかりとした外部の病院や介護事業所などとの連携体制がベースにあります。

住戸はすべて42㎡少しあり、サ高住としてはやはり広々とした感じ。こういう既存ストックを活用しない限りは、床面積は家賃に跳ね返るもの。ただ単に広さばかりを求めるわけにはいきませんが、やはりこの広さがあると、入居されている方々が豊かに住戸内のしつらえをされているということでした。いいですね。

resized_住戸内

いろいろとお話しをうかがったのですが、最も聞きたかったのは「支援」のこと。

ゆいま~る高島平は、現在の28戸にご入居されているうち3名の方が要介護認定をうけられていて、ほとんど自立の方がお住まいです。それでも、別棟にスタッフオフィス(フロント)があり、サ高住住戸自体が分散している、空間的な分離が、支援の面でデメリットになるのでは?との思いがあったのですが、いえいえ。明快な答えをいただきました。

Q:「空間的に離れていることが支援の面でデメリットになるのでは?」

A:「在宅という概念で、在宅を支えているという概念であるので、ものすごく課題だと考えることはない。スタッフは一人体制で、フロントも離れている。歩み寄りがなければ入居者には当然会わない。セコムの機械をつかっているので安否確認はできているが、健康状態などは顔をみなければわからない。やはり、タイミングよくこちらから意識的に会いに行くということは大切。そして、入居者同士の周りの支えあいという中で、元気かな、ということで声かけをするということがあって、はじめて成り立っていると思う。入居者同士のお顔合わせの会などで、気の合う方を見つけつつ、それぞれの相互扶助という形が形成されていく。」

Q:「入居者にとっては、プライバシーも守られ、生活がちゃんとできていて、いうことないですね。へんに集まって住むというプレッシャーもない。」

A:「子どもの声が非常にする。社会といつもつながっている、というイメージを強く持っていただいている。」

Q:「本当に状況把握の点くらいですかね。」

A:「情報発信の方法と日々の情報把握の方法が他よりは若干希薄になるかな、というのが課題なので、ここだけですね。なので、そこを入居者の方々とどう解決しようかと運営懇談会で話し合いをしてみて、こちら側が不安なことを逆にお伝えしている。大丈夫、本当に心配になったら言うからね、というお声もいただいている。そこは、共に暮らし方の中で、こちら側が提供するというのではなくて、入居者の方で提案していただければと思っています。」

安否確認についても、入居者自身が「資源」として動いているという感覚。

「住まい手が主体」です。

訪問日は3月の末。桜がちらほら咲いていて、晴天。 日も良く、住まいも良く、とても気持ちがいい訪問となりました。

(高齢者住宅研究所 絹川麻理)

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