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2015.05.15

サ高住における看取り調査

関西地区で実施させていただいた、サ高住における看取りの調査のなかで
アンケート調査(2014年6月)も実施しました。
「実際に看取りを行ったことがある」という質問に対し
「実施したことがある」と回答した住宅は約65%ありました。(55住宅中)

今回、サ高住で看取りを行った入居者のご家族にお話を伺う機会がありました。
すでに亡くなられて数年経過しているのですが、そのときの思いや状況をお聞きすることで
家族の立場からみるとどのようなことが支援として必要なのかなど
まとめることができればと思い、ご協力いただいています。

当ご入居者様(90代、女性)は入院がきっかけとなり、認知症の症状もあり、
独居生活はもう難しいということで転居を考えられました。
当初グループホーム入居を勧められたそうですが
数ヶ所実際に家族の方が見学に行かれ、該当のサ高住に入居されました。
入居数年後、徐々に食事をとることができなくなる状況になり
担当医によりターミナル期の話をされています。

ご家族の話によると、ご本人は若い頃より
延命治療は望まないことを何度か口にされ、そのことを聞いていたこともあり
サ高住での看取りの方針はすぐに決まりました。
本人、家族、医療・介護関係者の意思疎通も上手くできたそうです。
その理由として家族の方が強く言われていたことは、
いろいろな説明を受けるが医療関係の話は難しいこと、
医療関係者にゆっくり質問できなくてわからないことがたくさんあるが
ケアマネージャーさんのさらに詳しい説明を何度も聞くことができたことが
大変助けになったことです。
特に、医療の提供に関する1回ごとの決断をしていくことで
数回先の決断が当初の決断の違いによって大きく異なってしまうことが
起きないか不安だったという話をされていました。
想定される先の状況も含め、説明があると不安も軽減されるということです。

お話は看取りのことばかりでなく、入居者のお若いころの話や
住宅での生活エピソード、ケアマネージャー含めサポートスタッフの話など
楽しい思い出話もたくさん話してくださいました。
看取り時期は確かに大変だったということですが
いろいろな決断についても後悔はないと穏やかに話される姿が印象的でした。

実はご家族の方は他のご家族の看取りも経験されていて
当入居者の方は3人目ということでした。
それでも、医療、介護情報含め新しく知ったことばかりでしたとおっしゃってました。

個人的な事情の違い、新しい支援方法もあり、支援側も丁寧に繰り返し説明することで 情報の行き違いがないようにすることが必要だと思いました。

このことは看取り支援に限ったことではないですね。

(高齢者住宅研究所 井上登紀子)

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